乃木坂46のコンセプト・代表曲・楽曲一覧

乃木坂46のコンセプト、代表曲、全楽曲一覧をまとめています。乃木坂46の全楽曲数は、284曲です。
最新シングルは、35thシングル「チャンスは平等」です。
乃木坂46のシングル・アルバム一覧はこちら、作曲家一覧はこちら、MV監督一覧はこちら

コンセプト

乃木坂46のコンセプトは「清楚」です。
楽曲は、若者の繊細な心情をストレートに描いたものが多いです。ダンスは、しなやかさや伸びやかさを感じる優雅なものが多いです。衣装は、刺繍やコラージュが施されたフェミニンな印象のものが多いです。

代表曲

乃木坂46の代表曲は、「サヨナラの意味」、「インフルエンサー」、「シンクロニシティ」です。

サヨナラの意味
(センター:橋本奈々未、作曲:杉山勝彦)

「サヨナラの意味」は、16thシングルの表題曲です。テーマは「卒業の別れ」でしょう。
曲タイトルにある「サヨナラ」は、卒業による人との別れを意味しています。

卒業して人生の次のステージに進むことは喜ばしいことですが、卒業には必ず別れがあります。嬉しさと寂しさという真逆の感情が同居する卒業という不思議なイベントについて綴られた歌詞となっています。卒業を境に、毎日当たり前に会っていた人とのつながりが薄くなってしまうものですが、その人との出会いと共有した時間の意味は、ずっと残り続けるというメッセージが込められているように感じます。

グループアイドルはいつかグループから卒業し、卒コンという象徴的なイベントがありますが、卒業の別れに焦点を当てたこの楽曲は、グループアイドルだからこそ特別な説得力があると思います。

インフルエンサー
(センター:白石麻衣&西野七瀬、作曲:すみだしんや)

「インフルエンサー」は、17thシングルの表題曲です。第59回日本レコード大賞受賞曲です。テーマは「遠い片思い」でしょう。
曲タイトルの「インフルエンサー」とは、SNSでの情報発信によって、世間に対して大きな影響を与える人のことです。歌詞の内容も、リアルの人に恋をしているというよりかは、SNSを通してその人の行動や好みを把握しているような様子が描かれています。片思いという昔からあるものとSNSという新しいツールが合わさった、今の時代を反映したような歌詞となっています。また、地球と太陽、重力と引力、自転と公転といった言葉で、相手の存在感と遠い距離感、「君のことしか考えられない」という思いの強さが表現されています。小さなスマホ画面を通した片思いだけど、感情は宇宙のように普遍的で大きいということでしょう。

楽曲は、乃木坂46では珍しい情熱的な曲調となっています。ダンスは乃木坂46の中で最も高速で、クールでカッコいいパフォーマンスを見ることができます。

シンクロニシティ
(センター:白石麻衣、作曲:シライシ紗トリ)

「シンクロニシティ」は、20thシングルの表題曲です。第60回日本レコード大賞受賞曲です。テーマは「共感愛」でしょう。
曲タイトルの「シンクロニシティ」とは、心理学用語で「意味のある偶然の一致」という意味の言葉です。この楽曲では、シンクロニシティを「感情の共感・共有・共鳴」と解釈されていると思います。

歌詞には、悲しさを抱える僕と、往来の他人だけが登場します。J-POPでは、恋人や家族、友人に対する感情や関係性を綴った歌詞が多いですが、この楽曲は、他人同士であっても心がシンクロする瞬間があるという珍しい歌詞となっています。日本人の感覚はクローズで、他人に声をかけることに消極的な傾向があります。しかし、完全に他人に無関心な冷たい社会という訳ではなくて、自分と同じような悲しい体験をした人に対して共感し、心を寄せる人はたくさんいます。歌詞の中の「みんなが信じてないこの世の中も 思ってるより愛に溢れてるよ」というフレーズが印象的ですね。

他者への愛(思いやり)を「隣人愛」といいますが、この歌詞で描かれているシンクロニシティは「共感愛」なのではないかと思います。例えば、災害や事故のニュースを見ると、自然と、他人に降りかかった不幸に対して同情したり、他人の感情に共感したりすることがありますよね。それが、直接その人に届く訳ではないけれど、共感してくれる人がどこかにいると思えることは、その人を元気づけることにつながるということではないでしょうか。歌詞にも描かれている、悲しいことがあった時、あてもなく外で歩き続けてしまうのは、往来の人の存在を感じることで、悲しい自分は一人じゃないと気持ちを支えられるからだと思います。知り合いとの言葉によるコミュニケーションだけでなく、知らない人からの非言語の共感も尊いものだというメッセージが込められているのではないでしょうか。歌詞の最後は、自分が共感愛を受け取るだけでなく、自分も誰かのために共感愛を発信しようという気持ちで締め括られています。

曲調は、静かでセンシティブなAメロと、明るくポジティブなサビのメロディーとの対比と連続性が素晴らしいと思います。MVでのパフォーマンスは、ダンスや表情による感情表現が歌詞・曲調とシンクロするようで、とても完成度が高いと感じます。
「シンクロニシティ」は、乃木坂46で一番好きな楽曲です。